2019年11月アーカイブ

今年も残り1か月弱となり、後期の実験実習も折り返し地点を過ぎました。

 

ブログをご覧になっている高校生の皆さんは、期末試験や大学受験に向けて勉強が本格化してくる頃だと思いますが、インフルエンザ等の感染症も本格化してきますので、どうか体調管理にはお気を付けください。

 

さて、今回のブログでは、栄養学科1年次後期の微生物学実験を紹介いたします!

  

突然ですが、この丸い容器は一体何でしょうか。

フタの部分が少しくもってしまいましたが、中に薄い黄色や赤色の物体が確認できますね。

これは、細菌の栄養源を混ぜて寒天で固めた、寒天培地と呼ばれる微生物学実験の必需品です。

 

通常、食品に含まれる細菌は目で見ることができませんが、色々な食品からサンプルを採取し、寒天培地で培養して肉眼で細菌を観察できるようにするのが今回の実験です。

 

早速、どのような作業をするのか覗いてみましょう!

 

キャベツ(奥)とキムチ(手前)から細菌を採取するようです。キムチには乳酸菌がいるイメージはありますが????

 

真剣な眼差しで仲間の作業を見守る学生。

 

人参から細菌を採取するようです。人参は土の中で育ちますので、土の細菌が付着していそうですね。

 

ブドウの皮から採取したサンプルを寒天培地に塗布しています。果たしてどのような細菌がいるのでしょうか。

 

サンプルを塗布した寒天培地は、37℃を維持できる装置に入れて数日間培養します。37℃という温度は多くの細菌が増殖するのに適した温度とされています。しばらく時間をおいてみましょう???。

 

 

~培養後 次週の微生物学実験にて~

 

多くの食品で細菌が検出されました!

特に多く検出された食品と、その寒天培地を紹介いたします。

こちらはピーマン(左上)、紫キャベツ(右上)、人参(左下)、ねぎ(下中央)、えのき(右下)の細菌を培養した結果です。

 

これらはキャベツ(左)とヨーグルト(右)の結果です。白い細菌は乳酸菌かな????

  

食品によって細菌の色や形状が異なるのが分かりますが、この段階ではそれぞれが何という種類の細菌なのかは判断できません。これを特定していくのが、今後の実験となります。

 

今回の結果を見てみると、意外と野菜には細菌が付着しているようですね???。

しかし、土壌や川、池、海など、私たちの身の回りには目に見えていないだけで、多くの微生物が存在しています。

そう考えると野菜から細菌が検出されるのは当たり前のことですよね。

 

一方で、納豆、キムチ、ヨーグルトなど、製造の過程で微生物を利用する食品も存在しているだけでなく、私たちの身体を維持するために必要なビタミンKも、腸内細菌が作り出しているのです。

微生物の世界も奥が深いですね。

 

食と栄養のプロとして、臨床の目線から患者さんの状態を判断できるのが管理栄養士ですが、現場で活躍するためのベースとなるのは、普段の講義や実験?実習で得られる基本的な知識です。

管理栄養士になるためには、今回のブログで紹介した食品や栄養素と微生物との関わりも学ばなくてはなりません。

 

さて、管理栄養士を目指して受験勉強中の皆さん、本学栄養学科にご入学される皆さん、受験生のお子様をもつお父様?お母様も、このブログを読み終えた後、食べ物や栄養について少し考えてみてください。微生物のことが少し頭に浮かぶようになったのではないでしょうか。

 

188体育平台_188体育博彩-【官方唯一授权】@栄養学科では1年生後期から2年生の後期にかけて、食品学?栄養学?生化学などの分野について色々な実験を通して管理栄養士に必要な知識を身につけていきます。

実験では化学や生物の知識が必要となりますが、こういった分野が苦手な学生さんも教員が手厚くサポートしますので、安心して実験に取り組んでください☆

 

11月9日(土)に、栄養学科4年生による卒業研究報告会が行われました。

 卒業研究は4年次に取り組む研究で、大学教育ならではの単位として認定されています。3年生までに学んできた分野の中から自分が興味を持つものを選択し、研究や調査を重ねてきた成果を発表する場です。

  卒業研究は一人で一つのテーマに取り組む場合、そして数名で同じテーマに取り組む共同作業の場合もあります。今回は公衆栄養、臨床栄養学、食品学、栄養教育、公衆栄養、給食経営管理、調理学に関わる計26のテーマについて発表が行われました。

 発表はパワーポイントを使いながら、発表7分、質疑応答3分という時間配分です。この日のために各研究室とも発表練習を繰り返し、本番では堂々とその成果を見せてくれました。

 

教員からは鋭くも愛のある?質問がなされ、制限時間の3分を越えることもしばしば。

どんな質問が来るのかな???と緊張しながらも、自分の考えや考察をしっかりまとめて答えるのは、さすが4年生です。

  

これから卒業研究配属となる3年生も、真剣なまなざしで発表に聞き入り、質問用紙にメモを取っていました。

 

これまでの大学生活の中で最も緊張したであろう場を乗り切り、4年生もほっとしたことかと思います。大変お疲れ様でした。

今回の発表で新たに明らかになった課題や疑問点を付け加えながら、最終的な卒業論文を後日提出することになります。管理栄養士国家試験の勉強と両立させて頑張ってください!

11月4日(月)

昨年度に引き続き、今年も23組のお子さんと親御さんにご協力をいただき、小児の成長発達演習を実施しました。

 

大学などの教育機関では、身体計測の演習をリアルなお人形を用いて行っていることが多いのですが、その場合、相手が人形であるため、黙々と人形の身体計測をするだけの演習になりがちでした。

人形に名前を付けさせてみたり、赤ちゃんの泣き声を聞かせたり、様々な工夫をしていましたが、どうしても実際の小児を対象とした身体計測のむつかしさが体感できる演習の環境を作り上げることができませんでした。

 

これから臨地実習に出る学生のためにも、実際のお子さんたちはどのような反応をするのか、実際の発達レベルを肌で感じてもらいたいと考え、乳幼児期のお子さんを育てるご家族に声をかけさせていただいたところ、たくさんのご家族から協力が得られ、このような演習を行うことができました。

 

今回は、学生3人~5人で1組のご家族を担当させていただきました。お子さんの年齢は生後7か月から6歳と幅広くご参加いただきました。

1か月ほど前から成長や発達の勉強を積み重ね、身体計測(体重?身長?頭囲?胸囲)とデンバーⅡを用いて発達や日常生活のお話を聴かせていただきました。

 

「はじめまして」のご挨拶から、はじまった今回の演習???

人見知りで泣き出してしまうお子さん、最初からどんどんお話をしてくれるお子さん???

そこはそれぞれの発達段階や個性であふれていました。

好きなアニメのお話をしてみたり、おもちゃを用いてみたり???どうやって仲良くなろうか学生の試行錯誤が始まります。

 

体重を測定しようと思っても、体重計からすぐに降りてしまうお子さん、途中で泣き出してしまうお子さん???

そのような中、どのようにお父様、お母様に協力を仰ぎ、お子さんのストレスを最小限にして測定するか???

おもちゃを使ってみようか?それともお母さんに一度抱っこしていただくか???

いや、これだけ泣いてしまったら、もうこのままスピーディに測定してあげちゃった方がストレスが少ないのではないか???

学生は「この子のために、どのように計測すれば、ストレスを最小限にすることができるか

を最優先事項として一生懸命考え、ご家族に関わることができました。

また、デンバーの発達検査でも、眠くて機嫌が悪く、いつものようにはやってくれなかったり、4,5人の学生に取り巻かれて、恥ずかしがって、口を閉ざしてしまったり、子どもに検査をやらせてもらうことの難しさを実感したことそのものが、本当のお子様に触れてはじめてわかり、大きな収穫になったと思います。

 

どうしても技術が未熟で、たくさんの涙を流させてしまったこともあったと思います。

 

今回受け持たせていただいた親子から教えていただいたことを胸に、これから学内での演習の振り返りなど、机上の勉強を積み重ね、また一回り大きくなって臨床に羽ばたいてくれることと思います。

学生共々、ご協力いただきましたすべての皆様に心から感謝申し上げます。

 

10月26日?27日の2日間、188体育平台_188体育博彩-【官方唯一授权】@のメインイベントの1つである龍澤祭が行われ、今年も看護栄養学部として参加しました。今年の栄養学科2年生は26日に食事アドバイスを、27日には骨密度測定を行いました。

では、27日の骨密度測定の様子をちょっと見てみましょう。

 

 今回の骨密度測定は、右足のかかとで測定しました。事前に何度も練習したので、測定器の扱い方もバッチリです。

  

測定結果は印刷して、お客様にお渡ししました。結果を見て、ちょっとしたアドバイスもさせていただきました。

 

さらに、骨を強くするために特に必要だと言われているカルシウムを多く含むのはどんな食品か、実際にお客様に見ていただきました。左下のイラスト入りの表に、カルシウムが含まれている量が書かれています。その表と同じ重量の食品を用意しました。

骨密度測定の横では看護学科2年生による手浴を行っています。

 

骨密度測定も手浴も、普段行う機会がないせいか、わざわざブースを探して来てくださった方も多く、なかなかの盛況ぶりでした。

 

1年生は看護学科と合同でカジノ風縁日を行いました。看護栄養クイズ、豆運びゲーム、ダーツと、3つのゲームをクリアして、最後に残ったコインの枚数でもらえるお菓子の数が決まります。

これは豆運びゲームの様子です。豆の代わりのビーズを、お箸を使って決められた時間内にどれだけ赤いお皿から青いお皿に移せるかというゲームです。

正しいお箸の持ち方が出来ていないと、なかなか難しいゲームです。

 

他の2つのゲームも、大人も子どもも楽しめるように、いろいろな工夫がしてありました。

なかには2日間来てくれたお子さんもいらっしゃいました。

 

今年も昨年に負けず劣らず、来場者の皆さんに楽しんでいただけたと思います。

また来年の龍澤祭も、お楽しみに。

 

最後に、授業や実習で忙しいなか、協力して準備を進めてきた皆さん、本当にお疲れさまでした!