2021年6月アーカイブ

みなさんは、「ナッジ」という言葉をご存じでしょうか。

人の意思決定には独特のクセがあることを踏まえて、よくない行動を指導、禁止したりするよりも、環境を整えて本人や社会にとって望ましい行動ができるように「そっと後押しする」という意味です。これを用いた行動変容の手法が、近年注目されており、男性用便器にハエのマークをいれたらトイレのマナーが向上した、放置自転車の多い場所に「ここは自転車捨て場です」と張り紙を貼ったら放置自転車が減った、などの事例が有名です。

看護学科2年生では、健康生活支援論Ⅰの講義において人々の保健活動についての学修を深めます。看護というと、病院等で病気や障害をもつ人々への働きかけを思い浮かべる人が多いと思いますが、病気や障害の予防も看護の重要な役割です。そこで、ゲストスピーカーとして横浜市保健師でNPO法人Policy Garage理事の高橋勇太さんに「ナッジの利いた保健活動とは~人々の健康生活をそっと後押ししよう~」というテーマでお話しをいただきました。

ナッジに関する基本的なお話しを中心に伺いながら、具体的な事例として、市町村から送付される健診案内の例から、「どうしたら健診を多くの人に受けてもらえるか」といった「人の行動をどう考えるか」というテーマを一緒に考えあいました。

学生からは「規制に頼ることなく望ましい行動ができるよう支援することはとても良いことだと思った」「日々の生活の細かなところに組み込まれていることや、環境を少し工夫するだけで人の行動を変えることができると知り興味をもった」「ナッジは、病院などの場でも活用できると思った」など、多くの学びに関する感想や、ナッジを活用した新たなアイディアも聞かれました。

みなさんのまわりにも、「ナッジ」をいかした行動変容に向けた工夫があるかもしれません。見つけてみると面白いかもしれませんね。

図書館では6月30日まで、ナッジに関する書籍展示コーナーを設けています!在学生はぜひ足を運んでください。

 

最後に、学生が考えた講義に関する俳句を三つ掲載します。

  • 変えていく そっと背中を 押す支援
  • 世の中を 変える力を 感じたよ
  • 意思決定 ナッジでそっと 後押しを

成人看護学演習の演習風景

成人看護学演習(3年次科目)では、手術を受けた患者の事例を用いて、看護過程の展開の演習を行っています。

1、2年生で学習してきた知識を活用して、事例の患者さんに必要な看護について考え、記述する演習です。


188体育平台_188体育博彩-【官方唯一授权】@の感染拡大に伴い、zoomを活用して2つの教室に分かれて行うことで、教室内の人数を少なくしたり、フェイスシールドを着けながらディスカッションをしたりと、いつもの年とは少し様子が違う演習ですが、この演習が9月以降の臨地実習に関連してくるので、みんな一生懸命取り組んでいます。

真剣にグループワークに取り組む学生たち

真剣にグループワークに取り組む学生たち


コロナ禍の終息を願うとともに、看護学生もしっかりと感染対策を講じながら、引き続き勉学に励んでいきたいと思います。教員も学生の学びが担保できるよう、全力で取り組んでいきます。


みなさんこんにちは!
ジメジメとした日が多くなり、梅雨の時期になりましたね…。
天気予報はこまめにチェックしていきましょう。

さて、栄養学科の実験実習を覗いてみようコーナーの第2弾は、3年生前期「臨床栄養学実習Ⅱ」をご紹介します!

講義の「臨床栄養学」では、さまざまな疾患や病態に関する知識を習得します。
その知識をもとに、ある疾患を持つ患者さんがいると想定して、どのような栄養管理が適切か、どのような献立を提供するか、病院管理栄養士の業務を実践するのが本実習となります。

今回おじゃました授業では、2型糖尿病患者の症例から、栄養面での問題点を抽出して、「栄養ケアプラン」を作成するようです!

まずは基本症例を先生が説明します。
学生は、「重要だ!」と思ったことはすかさずメモを取っていました。

次に別の症例から、実際に学生自身で栄養ケアプランを作成していきます。
データには、主訴(患者の訴え)、既往歴(過去の病気や健康状態)、現病歴(いつから発症したか、症状の変化)、身体所見、検査所見、生活?食事摂取状況が書かれています。

特に生活?食事摂取状況については、普段の食事内容や食事時間、食嗜好、生活活動内容なども書かれています。
そのため、今後どのような食事指導を行う必要があるのかを導くために、さまざまなデータをよく読み、どのような問題点があるのか、疾患を改善するにはどうすればよいかを考える必要があります。


次に、各自の作成プランを班内で話し合う時間です。
患者さんの食生活に合わせ、適切な栄養素バランスの範囲中で指示エネルギー量を導いていきます。
気になったところはどんどん発言しているのが印象的でした。


指示エネルギー量の中で、「糖尿病交換表」を使用して、どの食材を、どれくらい食べてもらうかも考えています。
数値をホワイトボードに書き出しています。


最後に、班で栄養ケアプランを発表してもらいます。
班ごとで同じような視点もあれば、発表を聞いて、新しい問題点を見つけることもできますね。

この授業について、ご担当の桑原先生に伺いました!

「本実習では、卒業後、臨床分野で活躍できる人材を育成することを目的として、調理実習や症例検討を中心に、現場で対応できる知識と実践力を養います。基本を学ぶことで物事の見方、捉え方がわかり、指導ポイントを整理していきます。いままで様々な授業で学んできた知識も必要になるため、総括的な実習も占めていますよ。」

3年生後期では毎年、実際に病院で実習を行います。
学内の実習で得た知識?実践力を活かして頑張ってほしいです!