2020年6月アーカイブ

学舎に学生の姿が戻ってきました!

 

188体育平台_188体育博彩-【官方唯一授权】@では4月より遠隔授業のスタイルで授業を行ってきましたが、6月22日より看護栄養学部では一部の実習?実験?演習について、1回人数を20人程度に制限し、クラスに分割して対面授業を開始しました。


6月22日は、ちょうど「基礎看護学実習Ⅰ(1年生)」の始まりの日です。Early Exposure(早期体験)学習を通じて看護への興味関心を高め、看護師の役割についての理解を深める実習です。118名の受講生が、「(Zoomを使用した)遠隔オリエンテーション」に始まり、「(Zoomを使用した)遠隔カンファレンス?ディスカッション」「遠隔での課題取組(レポート)」だけでなく、入学後初めての対面授業となる「感染予防に関する学内演習(手指衛生と個人防護具の着脱)」を、3日間かけて6つのクラスに分けて少人数制で行いました。さらに、2つの病院が実習を受け入れてくださり、半日ずつ交代で「臨地実習(見学)」も行われました。

 

<しばらくぶりの1年生を迎えるための掲示>

1年生は、入学オリエンテーションと健康診断の機会に2回だけ登校したのですが、2か月以上間をあけての登校で、学内での対面授業は「初」となります。建物内で迷わないように、案内掲示を丁寧に行いました。また、受講生の動線を決め、人が密集しないための工夫も凝らしました

 

写真【迷わないための案内掲示板】

  

<初めてのユニフォームで学内演習>

4月5日に採寸して出来上がっていたユニフォームも、1年生に袖を通してもらうのを心待ちにしていました。やっと持ち主と巡り合え、おろこんでいることでしょう。

 

「感染予防に関する学内演習」では、6分割したグループをさらに2分割し、「手指衛生」と「個人防護具の着脱」の2つの演習を、別室にてローテーションで行ったため、1クラスが最大でも13人という超少数クラスです。ソーシャルディスタンスを保ち、感染予防に留意して行いました。

 

個人防護具(PPE)の着脱は新型コロナウィルスに対応するものではありませんが、一般的な感染症対策で用いられるエプロンと手袋を用いての演習です。

  

写真【エプロンをつけてみましょう】

 

写真【ほら、汚染されているのがわかりますね】

 

手指衛生の演習は、①流水と石鹸による手洗い、②擦式手指消毒剤を用いた正しい消毒の手順を実践しました。手洗いの後には洗い残しが検出する器械に手をかざしてみます。さて、結果はいかに!?

 

 

写真【(手洗い)洗い残しはないかな?】

 


写真【ここが今一つ???】

写真【正しい手指消毒の方法は?】

  

<いざ臨地実習施設に出発!>

学内で更衣し、近隣の実習病院に向かいます。緑豊かな自然あふれる千葉第二キャンパスですが、北?南?東の3方向のお隣は実習病院が立ち並んでいます。なんと立地条件の良いこと!!今回はA病院とB病院に向かいます。緊張した中にも、夢と希望に胸を弾ませて病棟に向かいました。

「看護師になる第一歩です。たくさんのことを学んできてくださいね。いってらっしゃーい。」

写真【A病院に向かいます】

 

写真【緑がまぶしい環境】

 

写真【こちらのチームはB病院へ】

 

<臨地実習…指導者は188体育平台_188体育博彩-【官方唯一授权】@の卒業生…「先輩!!」>

1人の看護師に1人の学生が付いてシャドーイングを行いました。見ること聞くこと初めてのことだらけですが、看護師がどんな風に患者さんに接しているのか、どのようなことに配慮しているのか、しっかりと看護の心を感じ取ることができました。指導に当たった看護師は、行っていることを一つ一つ丁寧に説明してくださいました。1年生もその全身を使って一生懸命学んできました。

臨地で指導をしてくださる看護師は本学の卒業生も多く、ある病棟では今日も188体育平台_188体育博彩-【官方唯一授权】@の卒業生が指導者として待っていてくださいました。自分もこんな素敵な看護師になりたい!と思った1年生も多いはずです。

 

コロナ禍で中々先は見えませんが、看護師へと続く看護学生としての第一歩を踏み出した学生さんたちを千葉第二キャンパス教職員一同、心から応援しています。

 

本学部2年生の老年看護学実習Ⅰは、本来ならば介護予防教室への参加、人生史について高齢者へのインタビュー、昔の遊びやグランドゴルフの体験を実施する予定でしたが、188体育平台_188体育博彩-【官方唯一授权】@感染症に配慮して遠隔実習を行っています。

 

本学部の老年看護学実習Ⅰの実習目的は、「高齢者の加齢による変化やその変化にあわせた生活の多様性について理解し、高齢者が住み慣れた地域で、より良く生きるための課題について考える」ことです。

その目的を達成するための目標のひとつとして「高齢者との関わりに欠かせない祈りやいのちについて理解を深める」ことを設定していますが、これは本学ならではの特徴的な実習目標だと思います。



祈りと看護のつながりは、イメージしにくくありませんか?

 

本学の建学の精神は、大乗仏教の精神に基づき、人間開発、社会開発に貢献する人材育成です。

看護学は特に生老病死、いずれのステージでも対象者の“いのち”に向き合う仕事であるため、現代科学の知見を学びスキルを磨いていきます。

それと同時に、老いに対する悲哀、病と向き合っている対象の痛みや悩み、死にゆく不安や恐れなどは科学的なことだけでは十分に対応ができません。本学の大乗仏教の理念は“いのち”に向きあう上で大切だと考えています。

 

特別養護老人ホームである淑徳共生園では最上階にお堂があり観音様をお迎えして週に一度、各宗派の僧侶にボランティアでお勤めと講話をお願いしています。高齢者の参加は任意ですが多くの方に好評で、それだけ心の平安、よりどころを求めていることがわかります。

 

6月12日(金)は92人の学生とGoogle meetをつなぎ、本学の理事長であり、大巌寺住職の長谷川匡俊先生の勤行と、188体育平台_188体育博彩-【官方唯一授权】@と大巌寺について、および音楽法要についてご講話いただいたものを、事前に録画した動画視聴してもらいました。また、お二人の檀家さんに祈りやいのちについて語っていただいたお話の録画動画を視聴してもらいました。

 

実習の学びでは、spiritual careは科学的な知識と技術だけでは不十分であること、“いのち”に向き合う大切さ、先祖から自分へのつながる“いのち”の連鎖、高齢者の尊重、音楽法要の回向文から他者へ向ける視点が看護につながること、等の意見があり、高齢者との関わりに欠かせない“祈り”や“いのち”について学びが深まったようです。

我が国では、地域で生活するすべての人が可能な限り住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを続けることができるよう、地域の包括的な支援?サービス提供体制(地域包括ケアシステム)の構築を推進しています。

 

この地域包括ケアシステムに即応できる看護師育成のために、本学では、4年次の総合実習で「多職種連携」という分野を立ち上げました。

実際の実習では、疾病や障がいをもつ人々が、自らの住む地域でその人らしく生活できるよう多職種での連携の在り方や支援の方法を学ぶ実習を行いました。

 

実習では、疾病や障がいを持ちながらも、その人らしく暮らしていくための支援や調整を行っている地域包括支援センター、急性期病院の入退院支援室、認定看護師、セルフ?ヘルプグループで活躍している講師から、それぞれの役割や活動の実際についてリモートで一時間程度の講義を受けました。

(※セルフ?ヘルプグループとは、なんらかの疾患や障がい?悩みなどを抱えた人たち同士が自発的につながった集団をさします。)

自らがオストメイトで患者会の運営をされている日本オストミー千葉支部長の木下さんの講義では、患者の立場からストーマを造設した人々が生活をする中での支障やその対処方法など実体験を交えてお話を頂きました。

(※様々な疾病や事故などにより、お腹に排泄のための『ストーマ(人工肛門?人工膀胱)』を造設した人を『オストメイト』といいます)

 

ピア?カウンセリング等も積極的に行われており、セルフ?ヘルプグループを地域の社会資源として活用していく意義や必要性も考えることができました。

 木下さんの講義を受けた学生達の感想が、日本オストミー協会の季刊誌に掲載される予定です。

 

 

これからも時代の流れに即応できる看護師育成のための看護教育を目指していきます。

 

緊急事態宣言は解除されましたが、看護栄養学部においては3密による感染リスクを避けるため、引き続き一部を除いて遠隔講義体制を基本とした対応を行っています。

 

今回は5月に行われた看護学科における4年生オンライン総合実習(地域看護学)の取り組みを紹介します。

 

地域看護学ではこれまでの学びを統合し、在宅看護におけるケアマネジメントや継続看護の重要性の理解、地域包括ケアシステムにおける看護職の役割の理解等を総合実習の目標としています。

 

実習先である訪問看護ステーション等に行けない分、教員とのオンライン個人面談やオンライングループワークを何度も行い、施設等の協力を得て作成した動画の視聴から得た学びの共有、仮想事例の看護計画を行いました。

 


教科書の仮想事例をもとに、入院中から退院後の地域生活においても一貫した質のある看護が提供されるよう「継続看護計画」を立案し、学びを深めることができました!

実習成果発表会も全てオンラインで行い、学生が主体となり活発な質疑応答?意見交換を行い、学びを深めることができました。(画像内「4つの助」とは、自助?互助?共助?公助による助け合いの仕組みのことを言います。)

 

 

最後に淑徳の”S”ポーズでオンライン記念撮影!

本当に頑張りましたね。

 

学生からも「教員と密に連絡を取り合いながら行えたので、何をすればよいか明確にして、実習に取り組むことができた」、「架空事例ではあったが、領域実習の学びや動画を活用して看護を展開していき、実習目標の達成に近づくことができた」などオンライン実習ならではのメリットを活かし、主体的に学習に取り組むことができました。さすが4年生!

 

続いて卒業研究が始まります。

この調子で、コロナに負けずに学修を続けていきましょう。皆さんにはその力が十分に備わっています。

 

千葉第二キャンパス一同、皆さんを応援しています!